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家づくり初心者講座Lecture

依頼会社選び編

2012.12.06

プランと見積もりを依頼しよう


要望をまとめて、間取り・プランと見積もりを出してもらおう

依頼したい住宅パートナーが数社に絞れたら、それぞれの会社・事務所に予算と要望を伝えて、ラフプランと概算見積もりを出してもらいましょう。複数の会社に見積もりを依頼することを「相見積もり」といいます。同じ条件で作成されたプランと見積もりを比較し、最終的に依頼する住宅パートナーを検討していきます。
住宅パートナーによっては実際の家をよりイメージしやすくするために、スケッチを描いてくれたり、3D・CGパース等をパソコンやタブレット端末を使って見せてくれる場合もあります。

暮らしやすい家をプランニングしてもらうためには、要望をうまく伝えることがポイントです。
プラン作成を依頼する前に、間取りや設備、内装・外装に関する要望をしっかりとまとめておき、リスト化しておきましょう。家族の行動パターンや将来の人生設計も伝えておきます。
「こんなことを言ったら笑われるかもしれない」と思うような要望も、恥ずかしがらずに相談しましょう。本音で話し合うことが本当に満足できるプランへの第一歩です。
また、具体的に要望を伝えるだけでなく、どんな暮らしがしたいのかといったイメージも伝えることで、思いもよらないアイデアを提案してもらえる場合もあります。

全ての要望を取り入れたプランは予算オーバーとなってしまう場合が多いので、要望の優先順位も決めておきましょう。

プランと見積もりを依頼する際には土地が決まっている必要がありますので、土地の準備ができていない場合は、まずは土地について相談してみましょう。


図面の種類

プランの提案に使われる代表的な図面とそのチェックポイントについて解説します。要望がきちんと反映されているか確認しましょう。

平面図
いわゆる「間取り図」のことです。各階の用途と広さ、ドアや窓の位置や開き方がわかります。その家で実際に生活することをイメージして、スムーズな動線(人の動く道筋)が確保されているかどうか確認しましょう。実際に設置する予定の家具を書き込むことで、より具体的にイメージできます。
また、1Fの平面図は家が敷地内のどの位置に立つのかを表す「敷地配置図」を兼ねている場合もあります。近隣住宅や道路との位置関係を把握し、日当たりやプライバシーが守れるかを確認しましょう。
立面図
建物を東西南北4方面から見た外観の形状を表したものが立面図です。ドア・窓・ベランダの位置や大きさ、屋根の形状、外壁の張り方などが確認できます。好みのデザインであることも重要ですが、周辺の景観に馴染むかどうかも確認しましょう。また、外構プラン(庭、塀、車庫などのエクステリア)とのバランスも考えておくといいでしょう。
断面図
建物の主要な部屋を通るように、縦に切断した断面を表したものが断面図です。上下の部屋の位置関係や部屋の高さがわかります。スキップフロアや吹き抜けといった、平面図では高低差がわかりにくい部屋の位置関係を掴むこともできます。2階に水回りを配置する場合など、下の階への音の問題についても考慮しましょう。

最初の図面から何度か作り直し、最終的な設計プランが決定します。工事が始まるまでには、上記の図面以外にも様々な図面が作成されていきますので、その都度チェックしていきます。

 

広さの単位「m2・坪・帖(畳)」

広さの単位には一般に国際単位であるm2(平方メートル、平米)が用いられますが、不動産や住宅業界では帖(畳)といった単位も伝統的に使われています。
坪は「尺貫法(日本古来の度量衡法)」に基づく単位で、公式な不動産売買等の単位として使用されることはありません。しかし、「1坪は畳約2枚分の広さ」というように、m2よりも広さが感覚的にわかりやすいこともあり、土地や家の広さの表記にはm2と合わせて使われています。
また、間取り図で部屋の広さを表す場合には、帖(畳)が一般的です。畳のサイズは地域によって違いがあり、1坪の約半分のサイズなのは「中京間(ちゅうきょうま)」と呼ばれる、1,820×910mm規格の畳です。

広さの単位換算
・1坪=約2帖=約3.3m2(3.30578...m2
  1尺=約0.303m(10/33m)
  1間=6尺=約1.81818m
  1坪=1間×1間=6尺×6尺=3.30578...m2

・1帖(中京間)=1.6562m2
・1m2=約0.3坪(0.3025...坪)


m2 を 坪 に換算:「平米数×0.3025」または「平米数÷3.30578」
坪 を m2 に換算:「坪数×3.30578」または「坪数÷0.3025」

間取り図のアルファベット

間取り図などに記載されている「4LDK」といった表記には次のような意味があります。

「数字」:居室の数(洋室・和室の区別はない)
「L」:リビング
「D」:ダイニング
「K」:キッチン

上記のとおり、アルファベットは部屋の用途を示した単語の頭文字です。キッチンのある部屋の広さや用途によって、K、DK、LDKに分けられますが、明確な規定はありません。一戸建ての場合、ある程度の広さがありますので、LDKとなることが一般的です。

また、建築基準法による採光基準などを満たさないため、居室に数えることのできない部屋(納戸等)を含めて「2SLDK」などと表記することがあります。"納戸等"の意味で使われるアルファベットに統一された規定はなく、下記のような例があります。

「S」:サービスルーム
「N」:納戸
「W」「WIC」:ウォークインクローゼット
「DEN」:書斎


見積書の種類

見積書の書式は住宅パートナーによって異なりますが、大きく分けて2種類のタイプがあります。

1.部分別見積もり
屋根や建具など部位ごとに金額を算出した見積もりです。
仮設工事、土工・基礎工事、躯体工事、屋根工事、外装工事、内装工事、開口部・建具工事、その他工事 などの項目に分かれています。

2.工事別見積もり
工事の種類ごとに金額を算出した見積もりです。

の項目に分かれています。


見積もりのチェックポイント

複数の住宅パートナーの見積もりを厳密に比較するのは難しいですが、以下のポイントに注意して、項目一つ一つを確認していきましょう。

予算内に収まっているか
要望をうまく取り入れた素晴らしいプランでも、予算内に収められていなければ意味がありません。コストカットする方法がないか相談してみましょう。
また、初期の見積もりの段階では予算内に収まっていても、途中で設備等のグレードを上げていくと、どんどん費用がかさんでしまいます。初期段階で部材や設備の仕様もしっかりと確認しておきましょう。
合計金額だけに注目しない
付帯工事費の一部(照明や空調の取り付け工事など)は住宅パートナーによって、見積もりに含まれている場合と別途費用となっている場合があるので、どこまでが合計金額に含まれているのかを確認したうえで複数の住宅パートナーの見積もりを比較しましょう。
ランニングコストも考慮する
ランニングコストの低い部材の場合、見積もり時には高くても長い目で見ればお得という場合もあります。安ければいいというものではないので、長期的な視点で仕様と価格のバランスを考えましょう。
住宅パートナーの利益はどの項目?
一般的に諸経費と呼ばれる部分が、住宅パートナーの経費などにあたります。住宅パートナーによってはこの項目が極端に少ない場合もありますが、そういった場合の多くは他の項目に分散されて計上されています。ですので、諸経費の項目の金額が安いほど良心的な会社というわけではありません。最近では価格の透明性といった観点から、しっかりと諸経費を分けて表示する住宅パートナーも増えてきています。
間取り・プランや見積もりは無料?

多くのハウスメーカーさんや工務店さんでは、初期段階のプランや見積もりは無料で提案してもらえます。しかし、ほぼ完成までプランの変更が無料な会社もあれば、無料なのはラフプランまでといった会社もあります。

また、設計事務所さんや建築家に依頼する場合は、プラン作成は有料もしくは設計契約後の場合が多く、プラン完成後に複数の施工会社に工事費の見積もりを依頼することになります(その場合は、設計事務所さんでも見積もりをチェックしてもらえます)。

住宅パートナーの業務スタイルによって、契約のタイミングや無料で依頼できる範囲は様々ですので、あらかじめ確認しておくといいでしょう。

 


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  • ※プラン・見積りは何度かコミュニケーションをとってから依頼しましょう。

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