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家づくり初心者講座Lecture

土地編

2013.01.29

設計契約と土地の売買契約を交わそう


設計に関する契約について

依頼する住宅会社さんや設計事務所さんとプランや設計の打ち合わせを行い、納得できるプランや設計がまとまりそうな段階まできたら、正式に設計をお願いするための契約を結びます。通常はこの契約を結んでから、基本設計、実施設計と見積もりを進めて最終的な家づくりの費用を決定し、工事請負契約を交わして工事に入ります。

ハウスメーカーさんやビルダーさん、工務店さんに依頼する場合

ハウスメーカーさんやビルダーさん、工務店さんに依頼する場合は、設計から工事までを一括して依頼することが多く、この契約は省略されることもあります。ハウスメーカーさんやビルダーさん、工務店さんにお願いする設計契約では、設計業務の範囲、設計期間、契約金額、不測の事態への対応方法などを取り交わします。

設計事務所さんに依頼する場合

設計事務所さんにお願いする場合は、設計業務の範囲、設計期間、契約金額、不測の事態への対応方法などの設計に関する内容に加え、工事監理の依頼も一緒に交わすことがあります。

設計と工事監理とは

“設計”とは、注文住宅に必要とされる性能や機能を検討し、施工に必要な設計図書をつくることです。“工事監理”とは、管理者となった設計士さんがお施主様目線で、作成した設計図書どおりに施工が進んでいるかを確認し取り仕切ることです。

建築基準法では、一定の規模以上の建物を建てる場合は工事監理者を定めなければならないとしています。工事監理者になることができるのは、建築物の規模や構造によって、一級建築士、二級建築士または木造建築士に限られます。ハウスメーカーさんや工務店さんに依頼する場合は、工事請負契約に設計、工事監理業務が含まれ、設計、施工、工事監理を同じ依頼会社で受け持つ場合があります。

工事監理委託契約の締結前には、管理建築士さん又は当該建築士事務所に所属する建築士さんが、あらかじめお施主様に対して、契約内容の重要事項について書面を交付して説明することが義務づけられています。これは平成20年11月28日より施行された、改正建築士法による新たな制度です。重要事項説明書には、設計や工事監理の概略、業務範囲が記載してあり、工事のどの項目をどのような方法で確認するのかについてお互いに誤解が生じないようにしておく必要があります。その後、実際に図面を描いたり模型を作ったり、概算工事金額の算出をしたりする作業に入ります。この契約によって、設計士さんは工事請負者さんに対して、図面通りに施工するように監督指示する立場となります。

設計士さんに依頼する主な業務内容
  • 施工に関わる設計図書の作成
  • 工事費の見積りと調整
  • 建築基準法に基づく建築確認や完了検査の申請及び手続き
  • 工事監理(設計図書どおりに施工されているかの確認・監理)
  • 注文住宅の引渡し時の立ち会い
設計料の支払いについて

ハウスメーカーさんやビルダーさん、工務店さんに依頼する場合は設計料が工事費用と一緒になっているケースが多く、設計事務所さんに依頼する場合は3回程度に分けて支払うケースが多いようです。会社さんによっては、設計をするときに最初に申込金が発生するケースもあり、その会社さんによって異なりますのでよく確認すると良いでしょう。


土地の売買に関する手続き

土地購入を決めたら、依頼した住宅会社さんもしくは不動産業者さんに意思を伝え、土地重要事項の説明を宅地建物取引主任者から受けて土地売買契約書を交わします。土地の売買契約が終了したら、土地の所有権を保全するために土地の所有権移転登記を行います。

1.土地売買契約書

土地を購入するための契約書です。売買契約とは、「売りますよ」と「買いますよ」 というお互いの約束です。民法ではこの「売ります」「買います」 というお互いの意思が一致した時点で売買契約が成り立つと言われていますが、トラブルを防ぐためにも書面を交わすのが普通です。売買金額、手付金、売り主さんの引き渡し義務、面積などが記載されています。

2.土地重要事項説明書

土地などの不動産取引をするときは、土地重要事項の説明を受けなければならないと宅地建物取引業法で定められています。登記、土地面積、都市計画法関係などの土地に関するものや、金額や損害賠償の範囲、違約金など取引に関するものが記載されています。

チェックするポイント

土地売買契約書と土地重要事項説明書には、同じ記載項目が多くありますので、2つの書類を照らし合わせて確認すると良いでしょう。

代金の支払い時期、支払い方法
契約時は現金または預金小切手(現金同様の高い信用度をもつ小切手)で支払い、土地購入時に「口座への振込み」、「預金小切手」、「現金」で支払うなど売り主さんの事情によって異なります。どの方法でいつ支払いなのかをあらかじめ確認しておきましょう。
売買面積
登記簿面積と実測面積が異なることもありますが、契約書にはどちらの面積で価格を算出するかを明記します。登記簿面積で算出した場合には、後日、実測面積が確定した時点で差額を精算するか否かも記載します。
抵当権などの登記の抹消
売り主さんが土地を担保に融資を受けていて、抵当権が設定されている場合があります。引渡し時には、確実に抹消されることを契約書に明記してもらわなくてはなりません。
公租公課などの負担
毎年1月1日時点の登記名義人に加算される固定資産税や都市計画税について、年度の途中で物件を取得した場合は、負担をどうするのかを取り決め、記載してもらいましょう。
瑕疵担保(かしたんぽ)責任
購入した土地に、隠れた重大な瑕疵(欠陥など)があり、契約の目的が達せられない場合に重要となります。売り主さんが不動産業者さんの場合は、担保の期間を2年以上としなければならないと定められていますが、個人の場合はそうした規定がありませんので注意が必要です。土地を買ってすぐ工事に着手する場合は、一定期間、瑕疵担保責任を負うような特約を付けてもらうと良いでしょう。

土地の売買契約は、売り主さんと買い主さんの信頼関係の上に成り立つ大事な約束です。そのため、いったん契約を締結すると、一方の都合で簡単に契約を解除することは難しくなります。契約の解除には、クーリングオフによる解除、手付解除、合意による解除などがありますが、契約時には内容の確認を充分に行うなど注意が必要です。

解約手付金による契約の解除を一般的に「手付解除」といいます。ただし、解約手付による契約の解約ができるのは、「相手方が履行に着手するまで」とされています。つまり、既に相手方が契約に定められた約束事を実行している場合には、手付解除はできません。

3.土地の所有権移転登記

登記手続きは、通常、司法書士さんにお願いをします。所有権移転登記をするときには、権利証、印鑑証明書、実印による登記委任状などの必要書類が売り主さんから司法書士さんに手渡されたことを確認してから、土地の残金を支払うようにすると良いでしょう。

4.お金を支払うタイミング

土地の売買契約では一般的に、契約締結時に「手付金」または「申込金」と呼ばれる金銭を支払い、残金は土地購入時に支払います。手付金または申込金は、買い主さんの順位保全や購入の意思確認を目的とするお金で、自己資金で用意しなければならないケースが多くあります。手付金は、『証約手付』『解約手付』『違約手付』の3種類です。ハウスメーカーさんやビルダーさん、工務店さんに依頼する場合で、土地の代金が他の工事費などと一緒になっているケースでは住宅ローンと一緒に支払いがスタートします。
これらの契約を交わすのに、代金の他、契約書印紙、土地の所有権移転登記費用、仲介料などが必要です。

 

普段聞きなれない用語や難しい取り決めなどがたくさんありますが、イエルカムで詳しく親切に説明してくれる住宅会社さんや設計事務所さんを見つけて、次のステップに進みましょう。

 


家用語辞典

難しい家づくりの用語の意味は、「家用語辞典」で調べることができます。
どんどん検索して、家づくりの不安を無くしていきましょう。

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