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家づくり初心者講座Lecture
工事編
2013.03.26
注文住宅の内装工事
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注文住宅の内部の工事に入るんだね。
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そうね。ベイビーの部屋の壁紙、あれで良かったかしら?
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きっと大丈夫だよ。
内装工事とは
外装工事が進むと、注文住宅内部の床面、壁面、天井を仕上げていく内装工事に入ります。内装工事は、外装工事と合わせて『仕上げ工事』と呼んだり、造作家具や建具などの工事を含める場合もあります。内装工事をどんな建材で仕上げるかは、生活スタイルに合わせて、色彩や材質などデザインを美しく整え心地良く過ごすために重要です。また、バリアフリーなど安心できる空間づくりや、健康的に過ごせるような建材を吟味することも大切です。
注文住宅の内装工事の順番や施工は、木造軸組工法(在来工法)や鉄筋コンクリート造(RC造)、軽量鉄骨造(プレハブ工法)などの工法や、施工業者さんによって異なります。また、設備工事や給排水工事などと前後することもあります。
1、 床面
床面の場合、基礎の上に下地となる床板(ゆかいた)を張り、さらにその上にフローリングや畳、カーペット、タイルを敷きます。床面は、傷や汚れがつきやすいので、デザインはもちろん、生活スタイルに合わせた建材を選ぶことが大切です。
- フローリング
- フローリングは、断熱効果や通気性がよく防音効果にすぐれ、掃除がしやすいのが魅力です。自然素材であれば、温かな風合いが感じられるでしょう。フローリングの傷や汚れの付きやすさは、表面の仕上げ方によって異なります。傷や汚れに強いフローリングを選べば、手入れが簡単で床の美しさを長く楽しむことができます。最近では、ペットとの共生に配慮したアンモニアに強いフローリング、車椅子の使用に耐えるフローリングなどもあります。
- 畳
- 畳は、日本の古き良き伝統文化であり、風合いがよく、リラックス効果があります。また天然素材であれば、抗菌作用や脱臭作用があり、有害物質を吸着してくれます。畳は、乾燥した稲わらを麻糸で縫い固めた畳床(たたみどこ)を、イグサなど木綿糸で編んだ畳表(たたみおもて)で覆い、両端を幅約3センチの布状の畳縁(たたみべり)で補強するという3つの部材からできています。以前は畳床=稲わらとされてきましたが、近年では様々な材質の畳床が作られています。全てを稲わらで作った「本畳表」、稲わらを上下層に中層にポリスチレンフォームを挟んだ「ワラサンド畳床」、稲わらを全く使わない「建材床」などがあります。
- カーペット
- カーペットは、防音性や吸音性が高く、ハウスダストやほこりを吸着してくれます。カーペットに使用される素材には、天然繊維と化学繊維があります。天然繊維には、綿、麻などの植物繊維と、毛(ウール)、絹(シルク)などの動物繊維が多く使われています。これに対し、石油、石炭、天然ガスなどから化学的につくられたのが合成繊維です。合成繊維にはナイロン、ポリエステル、アクリルなど多くの種類があります。近年は、耐熱加工や防ダニ加工、防音加工が施されたものなど多機能になってきています。
- タイル
- タイルは、汚れがつきにくく耐水性が高いので、特にキッチンやバス、トイレなどの水まわりに使用されます。タイルの工事には、さまざまな工程と費用がかかりますが、耐久性が高いのでランニングコストは低めです。
2、 壁面
壁面は大きく分けると、和室で採用される柱や梁などを見せる「真壁(しんかべ)」と、洋室で採用される柱や梁などを隠す「大壁(おおかべ)」があります。
真壁(しんかべ)では、土壁など水を含んだ材料を使用する日本古来の工法を使いますが、最近は作業効率の面からボードを壁にはめる乾式工法が主流となっています。「真壁」のメリットは、木材が室内に出てくるため、木材が室内へ向かって呼吸がしやすくなり、調質作用が促され、室内の湿気を一定に保ちやすくなることです。一緒に、柱間(はしらま)を塗り壁(珪藻土や漆喰)にすることにより、それ自体の調質効果も期待できます。
大壁(おおかべ)ではボードなどを下地として張り、薄く切った単板を互い違いに重ねて熱圧接着した合板(ごうばん)や漆喰などで仕上げます。壁が厚くなるので、その間に構造補強材の筋交い(すじかい)や、断熱材・吸音材、また電気の配線や給排水の配管を納めることができるのがメリットです。最年は和室であっても、予算的な理由で大壁が採用されることもあります。
3、天井
天井の場合、壁と同様、和室と洋室では異なります。伝統的な和風の天井は、天井板を竿縁(さおぶち)という細い水平材で支える竿縁天井(さおぶちてんじょう)です。洋風の天井は、野縁(のぶち)という水平材の下に天井板を直接打ちつけます。
内装工事に使用する内装材
内装材には、大きく分けて「合板」「クロス」「タイル・石材」「塗り壁」があり、さらに「乾式工法」と「湿式工法」に分けられます。「合板」「クロス」「タイル・石材」を接着剤などで仕上げるのが乾式工法、「塗り壁」は湿式工法です。内装材の仕様、サイズ、色、感触、耐久性、使い勝手など、快適な暮らしを営むために考える事はたくさんあります。特に最近では、シックハウス症候群が問題となっていますので、原因となる有害化学物質や誘発物質が含まれてないか、充分にチェックする必要があります。
天井は、濃い色だと圧迫感を感じるので、壁と出来るだけ同系の色でまとめると良いでしょう。空間の中で大きな面積を占める壁面は、個性を持たせるというよりも、落ち着いた色合いの方が空間を広く感じますし、家具やカーテンなどとのコーディネートの幅が広がります。
- 合板(ごうばん)
- 木目の方向が交互になるように薄い板を重ねて熱圧縮し、接着してつくられる板です。表面に銘木や化粧板を張って使います。厚さ・サイズが豊富で、あらゆる方向からの力に対して、高い抵抗力を発揮します。
- クロス
- 壁や床に貼り付けるシート状の壁紙です。素材は、紙や繊維、プラスチック、天然木やコルクなどを紙と張り合わせたもの、日本古来の聚楽(じゅらく)壁紙、珪藻土(けいそうど)壁紙など、種類もデザインも価格も多様です。最近では、防カビ、汚れ防止、抗菌、耐水性など多機能なものもあります。クロスは、大きめのサンプルなどで実際の出来上がりをイメージし、インパクトのあるクロスは子供部屋などに採用し居間などには避けると飽きのこない空間がつくれます。
- タイル・石材
- タイルとは、粘土や陶石などを粉砕して成型し高温で焼き固め、板状につくられた陶磁器質の建材のことです。タイルは、耐火性と防水性に優れ、色あせしにくく、デザイン、カラー、柄が豊富です。石には天然石と人造石があり、どちらも高級感や耐久性はありますが、固く冷たく、肌ざわりはあまり良いとはいえません。玄関のほか、室内で使う場合は全体に敷きつめるよりもアクセントとして使用されることが多い建材です。
- 塗り壁
- 塗り壁とは、左官職人さんがコテで土や石灰などを壁に塗る仕上げ方法です。塗り壁の種類は、漆喰(しっくい)、プラスター、土壁、繊維壁などがあります。
- 漆喰は、石灰に刻んだ麻や糊などを混ぜ、水で練り合わせたものです。耐水性、耐火性、耐久性に優れ、城や土蔵などに用いられてきた日本独自の土壁の仕上げです。基本的な漆喰は白色ですが、色土や顔料(ベンガラなど)を加えたものもあり、色のバリエーションを楽しんだり、調湿機能を持つ火山灰を主成分にしたものなどもあります。最近では、通常の塗装やクロス感覚で施工できるお手軽なものもみられます。
シックハウス症候群とは
住宅の室内環境が汚染されることによって、引き起こされる健康障害や体調不良を総称して、シックハウス症候群と呼びます。住宅の高気密・高断熱化が進み、新建材と呼ばれる化学物質を含む建材を多く用いられるようになり、住む人の健康に悪影響を与えるケースが出てきました。
シックハウス症候群の症状は、個人差が大きく非常に複雑です。喘息発作や呼吸困難などの健康障害から、不定愁訴(ふていしゅうそ)と言われる「イライラする」「疲労感がとれない」など本人にしか自覚できない症状まで多岐にわたります。そのため、自律神経失調症や更年期障害、風邪、精神疾患などと間違われてしまうこともよくあります。
シックハウス症候群は、新築やリフォームをしたときに使用される建材からの化学物質だけが原因というわけではありません。建材以外にもカーテンやじゅうたん、家具などから揮発する化学物質や、日常生活用品、ダニやカビなど様々な原因によって室内環境が汚染されてしまうことによっても起こります。
シックハウス症候群を防ぐためには、建材、壁紙、塗料、畳、断熱材、接着剤、家具、家庭用化学薬品、微生物などに注意することが大切です。また、きちんとした換気計画を設計時点で行ってもらい、完成してからは適度な換気を心がけましょう。
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ベイビーの部屋の壁紙、部屋のトーンにぴったりだったわね。
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本当だね。居間のフローリングは風合いが良くて、早くお昼寝したいな。
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いつまでもキレイな状態をキープできるように、掃除頑張らなきゃ!
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